
自社物流とは?メリット・デメリットや物流アウトソーシングとの違いを解説
2026/06/01
Amazonでの販売を拡大する上で、多くのEC事業者が直面するのが「物流コストの最適化」と「FBA入庫業務の負担」という二つの課題です。
Amazonが提供する「FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)」は、配送・在庫管理・カスタマー対応をまるごと代行してくれる強力な仕組みです。一方で、すべての在庫をAmazon倉庫に預けると保管手数料が膨らんだり、入庫作業の手間が自社にのしかかったりするケースも少なくありません。
そこで注目されているのが、外部倉庫で在庫を一時保管し、必要な分だけをAmazon倉庫へ送り込むという運用モデルです。コストを抑えながらFBAのメリットを最大限に享受できるこの手法は、販売規模の大小を問わず多くの事業者に選ばれています。
本記事では、FBAの基本的な仕組みとメリット・デメリットから、外部倉庫を活用したFBA送り込み代行の業務フローまでをわかりやすく解説します。
FBAとは「Fulfillment by Amazon(フルフィルメント・バイ・アマゾン)」の略称で、Amazonが提供する物流代行サービスのことです。
出品者がAmazonの専用倉庫(フルフィルメントセンター)に商品を預けると、その後の注文処理から商品の管理、配送、カスタマーサービスまでをAmazonが代行してくれます。
EC事業の規模が拡大するにつれ、在庫管理や発送業務の負担は増大しますが、FBAを活用することで、これらのバックヤード業務を強力に効率化することが可能になります。
FBAの活用メリットについては「FBAのメリット」で詳しくご紹介します。
「フルフィルメント(fulfilment)」とは、もともと「達成感」「満足感」という意味の英単語です。
完全に達成されることによって得られる満足感を指します。
これが転じて、ビジネス用語では「注文を受けてから顧客の手元に商品が届くまでに必要な業務全般」を指します。
具体的には、入荷、検品、棚入れ、在庫管理、ピッキング、梱包、発送、そして返品対応までが含まれます。
FBAを導入すると、出品者は商品をAmazonの倉庫に送るだけで、その後のフローをすべてAmazonの高度な物流インフラに委ねることができます。
FBAを利用することで、単なる業務負担の軽減以上のメリットが得られます。
主なメリットは、下記の4点です。
FBAを利用する最大のメリットの一つが、商品に「Amazonプライムマーク」が付与されることです。
プライムマークが付いた商品は、お急ぎ便やお届け日時指定便が無料で利用できるため、Amazonユーザーからの信頼が飛躍的に高まり、選ばれやすくなります。
Amazonのロゴが入った梱包箱で商品が届くことで、顧客に安心感を与えられます。
Amazonという強力なブランド力と信頼性を、自社の商品配送に転用できる点は大きな強みでしょう。
24時間365日体制での発送対応や、煩雑な返品受付・カスタマーサポートもAmazonが代行してくれます。
これにより、自社スタッフはマーケティングや商品開発といった、より付加価値の高いコア業務にリソースを集中させることができます。
FBAを利用することで、自社の物流キャパシティに縛られることなく注文を受けることが可能になります。
また、「FBAマルチチャネルサービス」を活用すれば、Amazon以外のモール(自社ECや楽天市場など)の注文もAmazonの倉庫から発送でき、在庫の一元管理と販路拡大を同時に実現できます。
FBAは便利なサービスですが、利用に当たってはリスクやコスト面の制約を正しく把握しておく必要があります。
ここでは主な3つのデメリットをご紹介します。
FBAを利用する際、避けて通れないのがコストの問題です。
主な費用として、商品の配送を代行する「配送代行手数料」と、倉庫に保管する期間に応じて発生する「在庫保管手数料」の2種類が基本となります。
配送代行手数料は、1日の平均在庫容量(立方メートル)に基づいて計算されます。
在庫保管手数料は、商品1点あたりにかかる、ピッキングや梱包、発送、カスタマーサービス、返品料金です。
これに加え、長期にわたり在庫が滞留した場合には「長期在庫保管手数料」が加算されるほか、商品の返送や破棄にも別途費用がかかります。
特に、低単価な商品や、サイズが大きく保管スペースを占有する商材、あるいは回転率の低い商品については、手数料が利益を圧迫する可能性があるため、事前に利益シミュレーションを行うことが大切です。
商品をAmazonのフルフィルメントセンターへ預けてしまうと、出品者が直接その現物を確認することができなくなります。
このため、万が一、購入者から「商品に不備があった」という連絡が入った場合でも、手元に在庫がないため、迅速に自社で検品を行うことができません。
また、倉庫内での保管状況や、返品された商品の再販可否判断もAmazonの基準に委ねられることになります。
自社で徹底した品質管理体制を敷きたい企業にとっては、この運用のブラックボックス化が経営上のリスクとなる場合があります。
たとえば、自社オリジナルの梱包資材の使用や、ブランドメッセージを込めたチラシ・ノベルティの同梱、きめ細やかなギフトラッピングといった対応は、原則としてFBAの標準仕様では行えません。
顧客体験(CX)を通じて自社ファンを育成したい戦略を持つ場合、Amazonの配送代行だけでは補いきれない部分が出てくるため、注意が必要です。
FBAを開始する手順は大きく分けて、次の5つのステップです。
まずは、Amazonの管理画面である「セラーセントラル」にて、販売したい商品の登録を行います。
既に登録済みの商品であれば選択するだけで済みます。 自社オリジナル商品であれば新規に商品ページを作成します。
この時、出品形態を「自社出荷」から「Amazonが発送(FBA)」へ切り替える設定を忘れずに行いましょう。
次に、どの商品を、どのくらいの数量、どこの倉庫へ送るかを決定する「納品プラン」を作成します。
発送元となる自社の住所を入力し、梱包する商品の個数や重量を指定しましょう。
商品を登録すると、商品ごとに固有の「商品ラベル」を印刷できるようになります。
このラベルを、商品のパッケージにある既存のバーコードを隠すようにして貼り付けます。
Amazonのフルフィルメントセンター(倉庫)では、このラベルをスキャンすることで正確な在庫管理を実現しています。
商品ラベルを貼り付けた商品を、輸送用の段ボール箱に詰め、梱包を行います。
梱包が完了したら、セラーセントラルから発行される「配送ラベル(送り状)」を箱の外側に貼り付けます。
複数の箱を発送する場合は、それぞれの箱に正しくラベルを貼るよう注意が必要です。
送り状を貼り付けたら、指定されたフルフィルメントセンターへ発送します。
受領されると、商品ページに「Amazon発送」と表示され、販売が開始されます
倉庫側に商品が到着し、受領処理が完了した時点で、Amazon上の商品ページに「在庫あり」と反映され、自動的に販売が開始されます。
Amazon FBAへの納品代行業務は、多くのEC事業者で活用されています。
FBAは強力なサービスである一方、「すべての在庫を常にAmazon倉庫に預ける」運用では、保管手数料が膨らんだり、季節変動への対応が難しくなる場合があります。そこで活用されているのが、外部倉庫での一時保管+必要分だけをFBA倉庫へ送り込むという運用モデルです。
① 商品を外部倉庫(弊社)へ入庫・保管
メーカーや仕入先から届いた商品を、弊社倉庫にて受入・検品・保管します。Amazon倉庫に一括で送り込まず、外部倉庫をバッファとして活用することで、在庫量を柔軟にコントロールできます。
② FBA納品に必要な前処理を代行
商品ラベル(FNSKUラベル)の貼り付け、セット組み・バンドル梱包、ポリ袋包装など、FBAの入庫基準に合わせた前処理を弊社スタッフが対応します。
③ 納品プランに基づき、必要数をAmazon倉庫へ発送
セラーセントラルで作成した納品プランに従い、必要な数量・タイミングで指定のフルフィルメントセンターへ発送します。在庫切れや過剰在庫を防ぎながら、適切な補充サイクルを維持できます。
FBA長期保管手数料を削減できる
Amazon倉庫に長期滞留する在庫を減らし、余剰分は外部倉庫で保管することでコストを最適化できます。
FBA入庫作業をまるごとアウトソース
ラベル貼り・梱包・納品プラン作成・発送まで、手間のかかるFBA入庫業務を一括でお任せいただけます。自社スタッフはコア業務に専念できます。
季節・販促に合わせた柔軟な在庫補充
セール時期やキャンペーンに合わせて、必要なタイミングで必要な数量だけをAmazon倉庫に補充。需要変動にも迅速に対応できます。
FBAは、EC事業の成長を加速させる強力な武器となります。
特に、配送品質とスピードが求められる現代において、Amazonの物流網を自社インフラのように活用できる価値は極めて高いといえます。
一方で、コスト構造や柔軟性の観点から、すべての商材に最適とは限りません。
「独自の梱包にこだわりたい」「ギフト対応を細かく行いたい」といったニーズがある場合は、FBAと並行して、柔軟な対応が可能な外部の物流アウトソーシングを検討するのも一つの戦略です。
たとえば、ネオロジスティクスでは、事業の成長や業務改善、労務環境の向上までを支援する“戦略的パートナー”として物流アウトソーシングを提供しております。
本業集中による売上拡大を実現したい企業様は、ぜひ導入をご検討ください。