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2026/08/10
通関料金の自由化とは、財務省による通関手数料の上限規制が撤廃され、事業者が自由に価格設定できる仕組みです。
2017年の法改正以降据え置かれていましたが、人件費高騰や業務の複雑化を背景に、2026年現在、大手企業による本格的な値上げが相次いでいます。
近年、国際物流や越境ECを取り巻く環境のなかで「通関料金の値上げ」に関するニュースが大きな注目を集めています。
越境ECなどを展開する事業者にとって、通関料金の値上げは利益率に直結する大きな課題といえるでしょう。
この記事では、通関料金自由化の基礎知識や大手企業で値上げが相次ぐ背景について、わかりやすく解説いたします。
「通関料金の自由化」とは、輸出入時に通関業者へ支払う申告手数料や申告手続きの基本料金について、国(財務省)による上限規制を撤廃し、各事業者が自社のサービス内容や原価に応じて自由に価格設定できるようにした仕組みのことです。
それまでは、利用者保護の観点から「公定価格」として料金の上限が法律で定められていました。
2017年(平成29年)10月、「通関業法」の改正が行われ、通関業の許可権者を税関長から財務大臣へ変更するなどが実施されました。
最大の変更点の一つとして、通関業務料金の承認制(上限額の設定)の廃止、すなわち「自由化」が挙げられます。
自由化以前は、上限料金を定めていましたが、国際物流の多様化や業界全体の健全な発展・市場原理の導入を目的に、上限規制が撤廃されることとなりました。
通関料金が2017年に自由化されたにもかかわらず、実際にはその後、数年間にわたり、料金の据え置きや実質的な価格固定化が続いていました。
その大きな要因となったのが、自由化前に存在していた「旧上限額」の存在です。
制度上は自由化されたものの、業界の実態としては1995年(平成7年)に改定された旧上限料金が、長年にわたり業界標準の「目安(相場)」として、そのまま維持されていました。
顧客である荷主企業との価格交渉において「他社も旧上限額を維持しているため、値上げが難しい」という構造的な問題や、急激な値上げによる顧客離れを恐れる通関業者の思惑が重なった結果、約30年近くにわたり実質的な料金体系が見直されないままになっていたのです。
長年据え置かれていた通関料金ですが、近年のコスト増加に耐え切れなくなった大手物流・通関事業者が、相次いで本格的な料金改定(値上げ)に踏み切っています。
業界最大手である日本通運株式会社(NXホールディングスグループ)は、2026年1月1日受託分より通関業務における各種料金を改定しました。
各種通関申告および保税関連申請の基本料金を、現行料金に対して平均約25%増額する改定となっており、業界内外に大きな影響を与えました。
https://www.nipponexpress-holdings.com/ja/news/press/2025/20251211-1.html
港湾運送・倉庫大手の三菱倉庫においても、人身コストの上昇やコンプライアンス管理費用などの増加を背景に、通関料金体系の見直しや値上げ交渉を順次進める動きをみせており、2026年6月1日から約25%の引き上げを行っています。
https://www.mitsubishi-logistics.co.jp/news/2026/20260527_01.html
三井倉庫も同様に、現場での業務負担増や労務費の適切な価格転嫁を目的として、2026年7月1日から約25%の引き上げを行っています。
https://www.mitsui-soko.com/news/20260622
大手物流企業が相次いで大幅な値上げに踏み切った背景には、以下のような共通課題が存在しています。
2017年の通関業法改正による自由化以降も維持されつづけてきた通関料金ですが、人件費高騰や業務の複雑化により、大幅な値上げ局面を迎えています。
特に越境ECを展開する事業者や輸入企業にとって、通関料金の上昇は利益率に直結するため、サプライチェーン全体の見直しや効率化によるコスト削減が不可欠です。
国際物流コストの増大に備えるためには、単に通関手続きを個別手配するだけでなく、海外配送から通関、国内保管・出荷までをトータルで最適化できるパートナーへの外注管理が有効です。
EC事業者向けの総合的な物流最適化やコスト改善には、一括対応が可能な「物流アウトソーシング」の導入検討もおすすめです。
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