誤出荷が起こる理由とは?原因や対策を解説

誤出荷が起こる理由とは?原因や対策を解説

2022/09/27

今回は、誤出荷の原因について解説いたします。

誤出荷とは

誤出荷とは、文字通り出荷を誤ることです。
商品数や宛先が違ったり、出荷漏れも誤出荷の1つです。

誤出荷があるとお客様からの信頼が低下し、発送コストも余計にかかります。
在庫にも差が出てしまい、欠品や過剰在庫の原因にもなります。

誤出荷を完全に無くすのは難しいですが、「10万件の出荷に対して1件」まで誤出荷を減らすことが理想と言われています。

 

誤出荷が発生する主な原因

誤出荷は、以下のような原因で起こります。


人為的なミス(ピッキング・検品・入力ミス)

まず、ピッキングミスは、誤出荷の多くを占めます。
色が違う商品や似た商品をピッキングしてしまったり、数量を数え間違えたり。サイズ展開の多い商品などはピッキングミスが起こりやすいです。

また、検品時のミスも誤出荷につながります。
特に、ハンディターミナルなどがなく、目視による検品を行っている場合は、類似商品やサイズの違いなどに気づかず、誤ったまま出荷されてしまう恐れがあります。

出荷に際して、数量や品番、配送先などの入力ミスによっても誤出荷は起きます。
このほか、伝票の貼付けミスや指示ミスといった人為的なミスも起き得ます。


在庫・ロケーション管理の不備

スタッフがミスなく作業できているにも関わらず、棚に配置されている商品自体が誤っているために起きる誤出荷です。

たとえば、食品や薬品で、消費期限が近い古いロットが棚の奥に押し込まれてしまうことで「先入れ先出し」に失敗し、結果として期限切れの商品を出荷してしまう誤出荷が起きてしまいます。

要因は、返品された商品を棚に戻したが、システム上の在庫を増やす処理を忘れたなどで、実在庫とシステム上の数字がズレてしまうことです。
また、決まった場所を置かない「フリーロケーション」を採用している場合にも、このような誤出荷が起きがちです。


業務マニュアルの未整備

業務マニュアルが未整備だと、梱包・同梱ルールが徹底されなかったり、「検品フロー」が属人化してしまったりします。

この結果、商品本体は合っていても付属品の入れ忘れが発生したり、セット商品のうち1部しか検品せずに発送してしまったり、といった誤出荷が発生します。


アナログ管理の限界

アナログな管理方法を行っていると、「人為的なミス(ピッキング・検品・入力ミス)」でお伝えしたような人為的なミスにつながります。

また、紙ベースでの管理となるため、情報の更新が現場に伝わるまでにタイムラグが生じてしまいます。
「リアルタイム性」が欠如すると、直前キャンセルの反映漏れや、ダブルブッキングにつながります。

 

誤出荷が及ぼす影響

誤出荷は、下記のようなさまざまな悪影響を及ぼします。


物流コストの増加

誤出荷が発生すれば、返品対応や再出荷を行う必要があり、物流コストを増加させてしまいます。
イレギュラーな対応により、コストだけでなく、作業効率も悪化させてしまいます。


顧客満足度の低下

誤出荷によって、本来必要だった商品とは別のものを受け取った顧客は、その商品やブランド、企業に対して不信感や不満を持つでしょう。
この結果、ブランドイメージが悪化してしまいます。


情報漏えい・法的リスク

出荷先に関する誤出荷の場合、情報漏えいのリスクもまぬがれません。場合によっては被害者からの慰謝料請求を受ける恐れもあります。

また、契約通りに商品を届けられなかったこと(不完全履行)に対する法的責任から、誤配した商品の代金以上の賠償金支払いが請求される恐れがあります。

さらに、アレルギー物質を含む食品を、アレルギー対応品と誤って出荷し、消費者が健康被害を受けた場合、あるいは、使用期限切れの部品を出荷して事故が起きた場合も賠償金支払いを請求される恐れがあります。

 

誤出荷を防ぐための「自社対策」

誤出荷を防ぐために、「自社対策」として取り組めるのは、次の4点です。


マニュアル整備による作業標準化

まずは、作業者によって出荷作業にバラつきが出ないよう、マニュアルを整備し、順守を徹底しましょう。
これを実現できれば、誤出荷を防ぐだけでなく、作業効率の向上、属人化の防止などの効果も期待できます。


作業環境の改善

作業環境が整頓されていなければ、人為的なミスが起きやすくなり、誤出荷につながります。5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の徹底は、誤出荷の防止も役立ちます。

また、現場が散らかっているだけでなく、照明が暗かったりしてもミスにつながります。作業環境を整えましょう。


WMS(倉庫管理システム)の導入

WMS(倉庫管理システム)を導入すれば、多くの人為的ミスを防止できます。
また、在庫のリアルタイム同期とロケーション管理が可能になるため、「あるはずの場所にモノがない」「古い商品が残っている」という混乱を解消できます。


スタッフ教育によるミスの見える化

WMS(倉庫管理システム)や作業環境が「ハード面」の対策だとすれば、教育と見える化は「ソフト面(意識・文化)」の対策です。

人間が介在する以上、機械では検知しきれない違和感に気づく「現場の眼力」を養うことが、最終的な事故防止につながります。
過去の誤出荷や、「ミスにはならなかったが、間違えそうになった(ヒヤリハット)」事例を一目でわかるように視覚化して掲示しましょう。

 

根本解決なら「物流アウトソーシング」が有効

上記のような対策は効果的ですが、手間がかかりますし、効果が現れるまでには時間もかかります。
そこで、スピーディに根本解決を目指すなら、「物流アウトソーシング」が有効です。


プロによる高精度な検品体制の確立

物流専門業者は、「誤出荷ゼロ」を前提とし、高度なWMS(倉庫管理システム)を活用しています。

「誤出荷率 0.01%以下」といった具体的な品質目標を契約にSLA(サービスレベル合意書)として盛り込むことが一般的です。
万が一、ミスが発生した場合は原因究明と再発防止策を報告する義務があるため、常にPDCAが回る状態になっています。

特に、ハンディターミナルによるバーコード照合が標準化されており、人的な「見間違い」や「思い込み」を物理的に排除します。


採用・教育コストの削減

物流アウトソーシングを利用することで、採用・教育コストは劇的に削減したり、「ゼロ」にしたりすることが可能です。

自社でスタッフを揃えようとすると、求人広告費をはじめ、面接の工数や離職に伴う再採用などにコストも手間もかかります。また、新人が一人前になるまでには、教育係のベテランの手も止まります。

物流アウトソーシングを利用すれば、これらの活動はすべて委託先が行うため、「人を集めて教育する苦労」から完全に解放されます。

 

誤出荷発生時の対応フロー

万が一、誤出荷が発生してしまった場合は、以下のフローで対応しましょう。


初動における事実確認の徹底

まずは「何が起きたのか」を正確に特定しましょう。
ミスの内容は、誤送(宛先違い)、内容違い、数量違い、破損のどれなのか。
そのミスは1件だけか、あるいは同じロットや時間帯の全出荷に及んでいるのか。
荷物の現在地は、すでに配送中か、あるいは配達完了しているのかを確認することが重要です。


顧客への初期連絡・お詫びメール

事実が判明し次第、速やかに顧客へ連絡しましょう。電話が最も誠実さが伝わりますが、「言った・言わない」のトラブルを防ぐため、後に必ずメールでも履歴を残します。

伝えるべき内容は、謝罪と、ミスの内容、今後の対応案(代替品の発送、返送の手順)です。

また、誤って届いた商品を開封・使用しないよう丁重にお願いします。

 

顧客への迅速な謝罪対応

顧客の不利益を最小限に抑えるため、改めて謝罪対応を行うとともに、在庫を確認し、最優先で発送します。
お詫び状も同梱しましょう。

さらに、顧客に負担をかけないよう、配送業者による「同時引き取り(交換便)」や、着払い伝票を送付しての回収を手配します。

 

再発防止策の策定プロセス

落ち着いた後、二度と起こさないための「仕組み」を検討します。

「なぜなぜ分析」で、「なぜ誤配送が起きたか」を深掘りします。
この分析結果を踏まえて、作業フローを見直し、ダブルチェックの導入やバーコード検品の強化など、具体的な対策を講じましょう。

 

まとめ

誤出荷をすると信頼低下や無駄なコスト、在庫の不備が発生します。
「ピッキングミス」「伝票の貼付けミス」「出荷指示のミス」が原因で誤出荷が起こりやすいです。


誤出荷ゼロに向けた現場チェックリスト

誤出荷ゼロに向け、このリストを、現場の壁に貼ったり、朝礼での読み上げに使ったりして、ミス防止の仕組みづくりにお役立てください。


1.出荷前の準備・環境チェック

  • 作業台の上に、前件の伝票や商品が残っていないか?
  • 類似品(サイズ違い・色違い)が隣接して配置されていないか?
  • 梱包エリアの照明は十分に明るく、品番の文字が読みやすいか?
  • 梱包に必要な資材(箱・緩衝材)が不足なく揃っているか?

2.ピッキング・検品時のチェック

  • 品番・商品名・数量は、伝票と現物で1点ずつ一致しているか?
  • バーコードスキャンによるデジタル照合は完了しているか?
  • 賞味期限や使用期限がある場合、指定のロットと一致しているか?
  • 商品に破損、汚れ、異物混入などの外観異常はないか?

3.梱包・封入時のチェック

  • 配送ラベルの宛先と、同梱する納品書の宛先は一致しているか?
  • 付属品(マニュアル、ノベルティ、領収書等)の入れ忘れはないか?
  • ギフト対応の場合、金額のわかるものが抜かれているか?
  • 緩衝材は適切に使用され、配送中に中身が動かない状態か?

4.最終確認と完了

  • 最後に「指差し呼称」で、宛名と個口数を確認したか?
  • 注文キャンセルや住所変更の連絡が、直前に入っていないか?
  • 配送業者への引き渡し前に、送り状の貼り間違いがないか目視したか?
  • 特記事項(われもの注意、逆さま厳禁等)のシールは貼られているか?

自社改善かアウトソーシングかの判断基準

誤出荷の改善のために、自社で改善の取り組みを行うか、それとも、物流アウトソーシングするかで迷ったら、以下の判断基準で検討しましょう。


判断軸 自社改善に向いているケース アウトソーシングに向いているケース
出荷件数 少ない・安定している 多い・増減が激しい
物流の役割 ブランドのこだわりが強い 正確・迅速・低コストが最優先
社内リソース 物流に詳しいリーダーがいる 物流のプロが不在、採用が困難
システム投資 数十万円程度の投資で解決できる 大規模なWMSや自動化が必要

株式会社ネオロジスティクスは、大阪で物流アウトソーシングを行なっております。
コンサルティングやIT活用を通して業務の改善をご提案させていただきます。物流に関するお悩みがある場合は、ぜひ安心して弊社にお任せください。

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