「荷役(にやく)」とは?作業内容や課題、物流アウトソーシングによる解決ポイントを解説

「荷役(にやく)」とは?作業内容や課題、物流アウトソーシングによる解決ポイントを解説

2022/10/25

ECサイトの売上拡大を目指す皆様にとって、商品の品質やマーケティング戦略と同様に、物流の効率化は避けて通れないテーマです。
特に倉庫内で行われる「荷役(にやく)」作業は、人手不足やコスト増といった物流課題の根本原因となっていることが少なくありません。

EC市場の拡大に伴い、多品種少量、ギフト対応、最短納期といった複雑な要求が増加し、従来の体制では荷役作業のミスや遅延が発生しやすい傾向にあります。
これは、顧客満足度の低下や販売機会の損失に直結する経営上の大きなリスクです。

そこで、この記事では、「荷役」の基礎知識から具体的な作業内容、そしてEC物流特有の課題と解決のポイントを解説します。

荷役(にやく)とは?

荷役とは、物流において物を扱う作業全般を指します。

トラックや船舶などの輸送機器への積卸しや運搬、仕分けなど、多くの作業が「荷役」に含まれます。


物流の5大機能:「荷役」の位置づけ

物流は、主に以下の「5大機能」で構成されています。

  • 輸送・配送:モノを離れた場所へ運ぶ機能。
  • 保管:モノを必要な時期まで倉庫などに留めておく機能。
  • 荷役(にやく):モノの移動や積み替えに関する作業全般。
  • 包装・梱包:モノを保護したり、数を取りまとめたりする機能。
  • 情報:上記機能を管理・円滑化するための情報処理。

この中で荷役は、輸送と保管を結びつける極めて重要な役割を担っています。


物流における「荷役」の重要性

荷役作業は、物流コスト全体に占める割合が大きく、効率化が最も求められる部分です。

作業方法やマテハン機器(フォークリフトなどの運搬機器)の選定によって、輸送効率や保管効率が大きく左右されます。特にECサイト運営においては、荷役のミスが直ちに顧客からのクレームにつながるため、品質の担保が不可欠です。

 

荷役作業の主な内容

荷役は多岐にわたる作業の総称ですが、倉庫内で行われる主要な作業内容について解説します。


荷受け・検品

荷受け:工場や仕入れ先から届いた貨物を倉庫で受け取る作業です。

検品:受け取った商品の数量や状態に間違いがないかを確認します。ECでは、この検品ミスが後の在庫差異や誤出荷の元凶となるため、非常に重要です。


入庫・格納(棚入れ)

検品が終わった商品を、倉庫内の所定の保管場所(棚)に移動させて格納する作業です。商品の種類や特性、出荷頻度(回転率)に合わせて最適な場所に配置することが、後のピッキング効率を左右します。


保管

商品を出荷まで安全に、品質を保って留めておく機能です。温度管理が必要な商品や、長期在庫品と短期在庫品を区別して管理します。


ピッキング・仕分け

ピッキング:受注伝票や出荷指示書に基づき、保管場所から必要な商品を取り出す作業です。ECでは、複数商品を少量ずつ取り出す多品種少量ピッキングが主体となるため、作業が複雑になりやすい傾向があります。

仕分け:ピッキングされた商品を、配送先や配送手段ごとに分類する作業です。


流通加工

商品価値を高めるために行う加工です。ECでは以下のような作業が含まれます。

  • タグ付け、ラベル貼り
  • セット組み(例:サプリメントの定期購入セット)
  • 説明書やノノグラム(納品書)の封入

梱包

ピッキング・流通加工が済んだ商品を、配送中の破損を防ぎ、見栄え良くするための最終的な箱詰め作業です。ECでは、ギフトラッピングやメッセージカードの同梱など、ブランドイメージに直結する細やかな対応が求められます。


出庫・積付け(つみつけ)

出庫:梱包が完了した商品を、トラックの停車スペースや出荷エリアまで運び出す作業です。

積付け:トラックの荷台に、崩れないように、また効率的に商品を積み込む作業です。

 

荷役の種類

荷役は作業場所によっても分類されます。

EC事業者様にとって馴染みが深いのは倉庫内での荷役ですが、大分類として知っておくと役立ちます。


陸上荷役

陸上荷役とは、トラックターミナル、鉄道の駅、または倉庫などの陸上の施設や場所で行われる、貨物の積み降ろしや運搬作業を指します。

EC事業者様が日々行っている倉庫内での荷役(入庫、出庫、ピッキングなど)は、この陸上荷役に該当します。


航空荷役

航空荷役とは、空港の貨物ターミナルなどで行われる、航空機への貨物の積み降ろしや、航空コンテナへの貨物の組み付け・取り出しなどを行う作業のことです。

主に国際輸送や緊急性の高い貨物の取り扱いで発生します。


港湾荷役

港湾荷役とは、港湾の岸壁や埠頭(ふとう)で行われる、船舶からの貨物の積み降ろし、コンテナヤードでのコンテナの積み替え・運搬などを行う作業のことです。

海外との大量取引を行う場合や、輸入した商品を扱う場合に重要な役割を果たします。

 

自社物流における荷役の課題

自社で物流(荷役)を行う場合の具体的な課題について解説します。


人手不足

少子高齢化により、あらゆる業界で人手不足が深刻化するなか、物流業界も例外ではありません。

EC市場の成長に伴い物量は増える一方、荷役作業は肉体的な負担も大きく、慢性的な人手不足に陥りやすい状況です。

パートやアルバイトに依存する体制のままでは、教育コストや採用コストが増大し、経営を圧迫します。


品質の不安定化

次の2つの理由によって、荷役の品質が不安定になってしまうことも課題です。

  • 作業の標準化の難しさ…人によって作業手順やスピードにムラが出やすく、品質(誤出荷率、梱包の丁寧さ)が不安定になりがちです。
  • 繁忙期の品質低下…セール期間など、物量が急増した際に作業者が疲弊し、ピッキングや検品のミスが増加するリスクがあります。

安全・労務管理のリスク

フォークリフトなどのマテハン機器を使用する荷役作業は、常に労災のリスクを伴います。

また、倉庫内の暑さ・寒さ対策、休憩時間の確保など、適切な労務管理にもコストと手間がかかり、法令遵守の観点からも軽視できません。

 

荷役の課題を「物流アウトソーシング」で解決する3つのポイント

これらの複雑な荷役の課題を根本的に解決し、経営資源をコア業務(商品開発、マーケティング)に集中させるために有効なのが、「物流アウトソーシング」です。


物流アウトソーシング(3PL)

物流アウトソーシング、特にサードパーティ・ロジスティクス(3PL)を活用することで、荷役作業の専門家に業務を完全に委託できます。

特に、物流アウトソーシング(3PL)を活用するメリットは、次の3点です。

  • 品質の安定…プロが効率的かつ標準化された手順で作業を行うため、誤出荷率が低減し、梱包品質が均一化されます。
  • 波動対応力…物量が増加するECの繁忙期(例:年末商戦)にも、人材やスペースを柔軟に手配できるため、人手不足による作業遅延やミスを防げます。
  • コストの変動費化…自社で抱える人件費や倉庫維持費といった固定費を、出荷量に応じた変動費に変えることができ、無駄のないコスト構造を構築できます。

WMS(倉庫管理システム)とDX

物流アウトソーシング企業では、最先端のWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)やその他のデジタル技術を導入しています。

物流アウトソーシングの利用で、これらを活用できます。その結果、次の2点を実現できます。

  • 正確な在庫管理…WMSがリアルタイムで在庫状況を把握し、ピッキング指示を最適化するため、在庫差異や誤出荷を最小限に抑えます。
  • 作業効率の最大化…ハンディターミナルやロボットを活用した高度な荷役により、人の勘や経験に頼らない高速かつ正確な作業が可能となり、リードタイムが短縮されます。

プロによる改善提案

物流アウトソーシングの提供者は、物流のプロフェッショナルとして、常に現場を監視・分析し、継続的な改善提案を行います。

これにより、次の2点のメリットを享受できます。

  • オペレーションの最適化…お客様の商材や販売戦略に合わせ、最適な梱包資材の提案や、倉庫レイアウトの変更、ピッキングルートの改善などを実施します。
  • コア業務への集中…物流というノンコア業務を完全に切り離すことで、経営層は商品企画、マーケティング、サイト改善といった売上直結のコア業務に時間とリソースを集中投下できるようになります。

 

まとめ

荷役には、実にさまざまな工程があります。
次の工程にスムーズに引き継げないと上手く物流が回りません。

流れがスムーズになるように管理することが大切です。
株式会社ネオロジスティクスは、大阪で物流アウトソーシングや物流改善を承っております。
「物流の効率化を図りたい」「在庫管理の方法を改善したい」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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